平安会館 半田中央斎場の田尻と申します
夏の日差しが降り注ぐ八月のひと日…
実り多き人生を歩まれたお父様のご葬儀が静かに執り行われました
お父様の近くには、愛用の洋服など多くの御品をお飾りしました
樺太の真岡でお生まれになった朝晴様…
十三歳で終戦を迎え、帰国後は朝晴様のお父様の故郷である長野県の穂高の地で高校生活の三年間を過ごされ、大学へ進学のために新潟へ移り住まれたそうです
祭壇中央のお写真からは、まるでこちらに語りかけていらっしゃるような表情ですね
就職されてからは東京や名古屋へ転勤…
「あたたかい家庭を築いてくれた父には感謝しかありません」とご家族様
お子様方が幼い頃は、仕事一筋で頑固一徹な方だったとか…
六十七歳まで勤めあげ、七十歳を過ぎた頃から奥様の介護を献身的にされていたそうです
朝晴様の心残りは何なのでしょうか…
それはきっと、大好きな奥様のことでしょう
厳しい中にも愛情たっぷりだった朝晴様
恵まれた五人のお孫様方を本当に可愛がってくれたそうです
入院する三日前までは車を運転して駅までお孫様の送迎をされていたとのこと
戦争を経験されたからでしょうか、ご家族の皆様には『平和の大切さ』を常に伝えていらした朝晴様
頑固なところを貫かれた姿も今となってはお懐かしいですね…
大ファンだった阪神タイガースを応援されていた横顔も甦ってまいります
負けてしまったときには少し機嫌が悪くなってしまうところもあったりと、ふと笑みがこぼれてしまう思い出ですね…
彼方では嗜んでいらした将棋や囲碁、麻雀などを思う存分楽しんでほしいと願い、逝く背に「お疲れ様でした、ありがとう」と労いと感謝の言葉を贈りたいと存じます
皆様のお力添えも賜り、初七日法要まで滞りなく終えることができました
ご家族の皆様 どうぞご自愛くださいませ
半田中央斎場スタッフ一同
(写真左:田尻)