平安会館 笠寺斎場 原です。
街路樹の銀杏の葉が黄色く色づき、秋深まる11月下旬。
90年の長い人生の幕を閉じられた、大切なお母様のご葬儀をお手伝いしました。
お通夜式の前にご親族の皆様にお力添えをして頂き、お湯灌納棺の儀を行いました。
お湯灌納棺の儀は、現世での穢れや苦しみを洗い清める意味合いがあります。
お身体やお顔をきれいにし、これから49日の旅路を歩まれる故人様のために旅支度を整える儀式です。
皆様にはお母様のお顔を拭いて頂いたり、ご納棺後にお顔まわりをきれいに整えたりと、
一緒に儀式を行って頂きました。
大人の方々がお湯灌ご納棺を行っている傍らで、ひ孫様方は絵を描いてくださいました。
完成した絵はお柩の中の、よく見える所へ。
きっと喜んでみえることでしょう。
通夜、葬儀式は厳粛に執り行われました。
そして、最後のお別れ……
甦るのは、遠い思い出の記憶です。
慈しみ惜しみない愛情で育ててくれたお母様。
旅立ちの時を迎えたお母様に贈る言葉はただ一つ。
『今まで本当にありがとう、どうぞ安らかに……』
この度のお葬儀のご遺影はご家族の希望により、
昨年先立たれた旦那様と一緒にお作りすることになりました。
想いの込められた特別なご遺影です。
お母様が向かう先には、愛する旦那様が待っています。
苦しみのない世界で、これからはゆっくり旦那様と一緒に、
ご家族の行く末を見守ってくださることと存じます。
ご親族の皆様方、この度は本当にお疲れ様でございました。
スタッフ一同心より故人様のご冥福をお祈り申し上げます。
(左よりスタッフ池田、喪主様、館長白井、スタッフ原)