平安会館 半田乙川斎場の田尻と申します。
街の木々も秋の彩りにそまってゆく九月のひと日
先に彼の地へと歩まれたご主人のもとへ寄り添うように連合いである奥様の葬儀が執り行われました。
ここ四年程は、娘様ご家族がいらっしゃる名古屋で日々の生活を過ごされていたとのこと。
慣れ親しんだ半田の地へ戻っていらしたお母様
娘様方が実家に帰ればお母様のお姿は台所か庭先にあったそうで、じっとしているよりも手先を動かすことがお好きだったとのこと。
いつの日もご家族のために一生懸命 心を尽くして下さいました。
昔は洋裁の仕事をされていたこともあり、娘様方にもよく洋服を手作りして下さったそうです。
お揃いのスカートやワンピースは、どこにも売っていないたった一枚のオリジナルで……
大切な ”宝 物 ”
お孫様に恵まれてからは、皆の成長に寄り添う優しいおばあちゃんに。
集まれば目尻を下げて喜んでいらした様子が浮かんで参りますね。
ひとり、ふたりとお孫様が誕生された折には、庭に牡丹の花を植えていたそうです。
見頃になると、毎年きれいな花が庭を彩ってみえたとか……
生前嗜まれていた俳句を小さなノートに記されていたお母様。
” ひざにのせ 孫の寝顔に 幸せを ”
”むらさきの 秋の陽にはえ まつばぼたん”
振り返れば振り返るほど、お母様の愛に包まれてこれまで歩めたのだと感謝の気持ちは永遠に忘れることはないでしょう。
数えきれないほどの俳句、ノートは形見として手元に残されたいとお柩の中へはコピーしたものに折り紙を添えて…
もうお母様手作りの煮物やお寿司を食べられないことは残念でなりませんが、これまで過ごされた日々が明日を歩む支えとなってくれることを信じて…
ご家族で力を合わせて日々を健やかに、笑顔でお過ごしいただくことが何よりのご供養かと存じます。
皆様の力添えのもと、無事にご主人の待つ彼の地へとお送りすることができました。
ご家族、ご親戚の皆様も無理のない様にどうぞご自愛下さいませ。
お疲れ様でございました。
半田乙川斎場 スタッフ一同